WEB面接の基本のマナー・注意点をまとめて解説
多様な働き方が広がっている現代において、新卒採用や中途採用を問わず、多くの企業がWEB面接を採用しています。
特に新型コロナウイルスの影響により、さまざまな業種でWEB面接の導入が加速しています。
今回は、WEB面接に向けた対策として、「事前準備の重要性」「面接成功のための基本マナー」「オンライン独特の注意事項」について紹介します。
対面式面接とは異なる準備や注意点がありますので、これらを押さえておくことがポイントです。
1.WEB面接とは?
WEB面接は、インターネットを通じてビデオ通話ツールやサービスを使用して行われます。
主にSkypeやZoomなどの無料サービスがよく利用されています。
この方法では、面接場所への移動や交通費を節約できるため、求職者にとって便利な選択肢となっています。
通常の面接と基本は同じ
WEB面接と対面面接を比較すると、面接官からの質問や面接時のマナー、面接の進行において大きな違いはありません。言葉遣いも変わらず丁寧な敬語が求められます。ただし、WEB面接ではログイン・ログオフが入退室の代わりとなる点が異なります。
対面面接と同様に、WEB面接でも基本的な注意点は同じですが、オンラインならではのトラブルや留意点を事前に理解しておくことが重要です。
2.WEB面接で注意することって?
WEB面接は便利な面接方法ですが、注意が必要なトラブルも多く存在します。特に初めての方は、事前に把握しておくことが重要です。ここでは、よくあるWEB面接でのトラブルとその対策について紹介します。
接続トラブル
ネット環境や使用するビデオ通話ツールによっては、接続が途切れたり画像が乱れることがあります。事前にインターネット接続の安定性を確認し、必要ならば有線接続を使用しましょう。
音声・映像の問
音声が聞こえにくい、映像がぼやけているといった問題が起こることがあります。ヘッドセットや良好なカメラを使用することで、この問題を軽減することができます。
時間のズレ
ビデオ通話の遅延により、質問と回答の間に時間差が生じることがあります。ゆっくりと話す、質問を明確に理解してから回答するなど、コミュニケーションに注意を払いましょう。
これらのトラブルに対する対策を事前に講じておくことで、スムーズなWEB面接を行うことができます。準備をしっかりとして、自信を持って面接に臨みましょう。
2.WEB面接に必要なものとは?
パソコンの準備
WEB面接に備えて、まずは使用するツールの登録とダウンロードを済ませましょう。アカウントの登録が完了している場合は、ログイン情報(IDやパスワード)を確認しておきます。
デバイスの選択
WEB面接では、パソコンを使用することが推奨されています。スマートフォンでは画面が小さく、通話中にトラブルが発生する可能性があります。安定したインターネット接続とビデオ通話の品質を保つためにも、パソコンの利用が最適です。万が一パソコンが用意できない場合は、大画面のタブレットを利用するか、レンタルスペースでパソコンを利用することを検討しましょう。
マイクやカメラの準備
内蔵されているマイクやカメラの品質を確認し、必要に応じて外部のマイクを購入することを検討します。クリアな音声と映像は、良好なコミュニケーションを支援します。
インターネット接続とテスト
面接当日には、信頼性のあるインターネット接続を確保しましょう。接続テストを行い、遅延や断続がないか確認します。予定より早めにログインして、技術的な問題があれば早めに解決できるようにします。
環境の整備
静かで明るい部屋を用意し、背景に適した設定をします。無駄な物や乱雑な環境を避け、プロフェッショナルな印象を与えることが重要です。
これらの準備をしておくことで、WEB面接でのトラブルを最小限に抑え、スムーズな面接を実現できます。
3.WEB面接のポイント
WEB面接での基本マナーをしっかり守ることは、面接の成功に直結します。対面では伝わりにくい細かな表情やリアクションが、画面越しでもしっかりと伝わるよう、以下の9つのポイントを意識しましょう。
背景は「壁のみ」にするのがベスト
WEB面接では、背景にも注意が必要ですね。背景はできるだけシンプルに、「壁のみ」がベストです。家庭内の生活感を出さないよう、物が映り込まないように心がけましょう。ポスターや洗濯物が見えると、専念している印象を損なってしまうこともあります。
「背景は真っ白でないといけないの?」という質問がありますが、特に白色を求められるルールはありません。企業から白色の背景を求められた場合は、淡色のカーテンやシーツを利用して調整することもできます。
もし自宅の環境で背景を整えるのが難しい場合は、ネットカフェの個室やレンタルオフィスの個室を利用するのも一つの方法です。静かで整った空間で面接に臨むことができ、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
プロフィールには自分の写真・名前を設定する
WEB面接では、プロフィールの設定も大切なポイントです。
普段から利用しているSkypeなどのビデオ通話アプリを使う場合は、プロフィール画像やアイコン名を自分自身のものに変更しましょう。
プロフィール画像には、好きなキャラクターやペットの写真を設定している方も多いかもしれませんが、面接はビジネスの場ですので、フォーマルな印象を与える顔写真を選ぶことが重要です。特に就活用の証明写真などが理想的。
また、アカウント名には本名をフルネームで設定しましょう。
対面面接でニックネームやイニシャルを名乗ることはありませんので、WEB面接でも自分の本名を明確に表示することで、信頼性を高めることができます。
求人に応募した本人であることを確認してもらうためにも、この点は重要です。
周囲の雑音・着信音を拾わないよう準備する
WEB面接を受ける際には、環境にも注意が必要ですね。
カフェやコワーキングスペースは周囲の音が気になりやすいため、基本的には自宅での面接をお勧めします。
ただし、自宅でも家族の生活音や来客のインターホン、電話の着信などが懸念されます。家族と面接時間を共有し、配慮をお願いすることが大切です。
また、宅配便の配達時間を事前に確認し、必要に応じて時間変更を依頼するのも良いでしょう。
面接中に音を発する電子機器はマナーモードに設定し、スマートフォンも着信音やバイブレーションをオフにしておくことを忘れずに。万が一のトラブルに備えて、常に近くに置いておくのも良いでしょう。
こうした配慮が、スムーズな面接運営につながりますね。
カメラは上半身が映るよう目線の高さに設置する
カメラの設置は非常に重要です。
自分の目線よりもカメラが下にあると、画面には上から見下ろすようなアングルで映ってしまいます。
失礼な印象を避けるためには、カメラを自分の目線の高さに設置することがポイントです。
ノートパソコンのカメラを使用する場合は、パソコンラックや本や雑誌を積み重ねて高さを調整するのが良いでしょう。安定した位置に置いて、通話中に揺れたり崩れたりしないように気をつけてください。
もしスマートフォンやタブレットで面接を受ける場合は、画面が安定するように三脚を使用するのも一つの手です。
さらに、画面に自分の上半身がすべて収まるようにカメラと自分の位置を調整しましょう。顔がアップになったり、顔や頭部が見切れたりしないように、配置に気を配ります。
これらの準備が整えば、より良いWEB面接が期待できます。
10分前にはスタンバイしておく
対面面接でのスタンバイと同様に、WEB面接でも余裕を持って準備することが重要です。
新しいビデオ通話ツールを使い慣れていない場合、ログインに手間取る可能性があります。
また、多くのビデオ通話サービスではログイン状況が表示されるため、約束の時間寸前でログインすると時間にだらしがない印象を与えてしまう可能性があります。
面接の約10分前には背景や身なりを整えて準備を整えましょう。
カメラの位置や映り具合も最終確認し、仕度が整ったらチャット機能を使ってログインし、挨拶をしましょう。
ただし、企業によって面接の進め方や進行方法が異なることがありますので、事前に詳細を確認しておくことがおすすめです。
はっきり話して、聞き取りやすくする
しっかりと通信が確立していても、マイクを介することで声が小さく聞こえたり、こもって聞こえにくいことがあります。
そのため、WEB面接では対面面接よりもはっきりと伝えるようにしましょう。
通常の面接でも、ぼそぼそ話す人よりも、はっきりとした受け答えができる人が採用されることが多いです。
自分に自信をもって、自分の意見をはっきりと伝えることが重要です。
一方で、ハキハキとした話し方を意識しすぎるあまり、急いで話したり、声が大きくなりすぎたりしないようにも気を配る必要があります。
「結論から話す」「1文を簡潔にまとめる」「適度な”スピード感”と”間”を意識する」など、伝わりやすい話し方のテクニックを取り入れてみましょう。
相手の声がはっきり聞き取れない場合は、そのままにせず、面接官に聞き取りにくい旨を伝えるよう心がけましょう。
音声が繋がりにくくなってしまったり、問題がある場合は音声通話に切り替えて面接を続けることもできます。
メモは紙を使う
WEB面接では、パソコンを使用することがあり、直接メモを残したくなる場面もあるでしょう。
しかし、オンラインであっても面接は面接、相手に配慮して、紙とペンを使ってメモをとるようにしましょう。
実は、キーボードを打つ音は、思っている以上にマイクに拾われています。
キーを打つカチャカチャという音は、人によっては不快感・イライラの原因となるため、面接官に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
また、パソコンでメモを取ることが不適切だと感じる人もいますので、キーボードを使ってのメモ取りは避けましょう。
リアクションや表情は少し大げさにする
WEB面接では、相手の表情や微妙な動きが実際の対面と比べて伝わりにくいことがあります。そのため、面接官が話す情報をしっかり受け取ったことを示すために、相槌や頷き、表情の変化を少しオーバーにすることが大切です。
特に笑顔は重要です。笑顔は相手に親しみや社交性、活気がある印象を与えます。
自分では真剣な表情をしているつもりでも、画面越しでは硬く見えてしまうことがあります。そのため、普段よりも明るい笑顔を意識することがポイントです。
事前に、スマホのインカメラを使って笑顔や驚いた表情の練習をしておくと良いでしょう。
自然な笑顔を作るためには、歯を見せることや目を笑わせることが重要です。
これにより、面接中もリラックスして自信を持って表現することができます。
挨拶・お礼は丁寧に伝える
ビデオ通話でのマナーとして、面接中に挨拶やお礼をすることは非常に重要です。
ビデオ通話では、場の雰囲気を把握しにくい場合があり、挨拶やお礼のタイミングを見逃すことがあるかもしれません。
- 冒頭の挨拶: 面接が始まったらまず最初に挨拶をしましょう。「こんにちは」や「お世話になります」といった言葉で始めることで、丁寧な印象を与えます。
- 面接実施へのお礼: 面接が進行する中で、面接官が説明や質問をしてくれた際には、「ありがとうございます」という一言を適宜挿入しましょう。これにより、感謝の気持ちを伝えることができます。
- 面接終了時のお礼: 面接が終わる際には、面接の機会を設けてくれたことに対して改めてお礼を伝えます。「今日は貴重なお時間をありがとうございました」という言葉で、相手に対する感謝の意を表しましょう。
- 丁寧な姿勢: 挨拶やお礼を伝える際には、画面越しでも丁寧な態度を心がけましょう。特に改めてお礼を伝える際には、軽く頭を下げるなどのジェスチャーを加えるとより一層丁寧な印象を与えます。
これらのマナーを守ることで、面接官に対して礼儀正しく、丁寧な対応ができることを示し、良い印象を与えることができます。
これらのポイントを守ることで、プロフェッショナルな印象を与え、内定獲得に近づけます。WEB面接の際には、ぜひ参考にしてください。